No.4 部屋の壁に小物を取付る-(中空壁の石膏ボード+木軸下地)

●今回は内装壁(石膏ボード・PB)に小物を取付る場合の一部の例をご紹介したいと思います。

まず、取付したい壁の材質・厚み・下地の種類・中空壁かその空間の距離など確認出来ればして下さい。解らない場合ネット等で壁の構造など調べてそれを参考に想像してみて下さい。

●今回紹介する例は、中空壁の石膏ボード+木軸工法への小物を必要最低限の工具でビスで取付ける場合となります。それ以外のコンクリート・ブロック・タイル・ALC・漆喰・塗壁・PBボード+GLボンド・軽鉄や鉄骨+PB・直張り・等々いろいろあると思いますがその場合、別途電動工具や部材など必要になる場合があるので注意して下さい。

●壁が合板の場合、ある程度厚みがあればそのまま取付できますが、厚みが薄いベニヤ・化粧合板や既存壁に直張り・下地が鉄物の場合等、やはり別途工具や部材が必要になることがあるので注意してください。

○出来れば下地位置がわかればその方が良いかもしれません。

ますは参考までに、下地位置の調べ方を紹介

1・叩いて音の違いで探す。

2・専用工具で探す。

3・壁裏センサーで探す。

補足:下地の部分は縦や横いろいろ入れ方もピッチも様々ですが、注意したいのは一般的に壁の中には色んな設備配管があります。給水や給湯の取出し部分(蛇口や止水栓など)がある場合、壁の中の上下(特に下から)にパイプが通っていたり、電気のコンセントやスイッチ(特に上から)・ガスのコック等(特に下から)なども同様にパイプや線が通ってることや、それぞれ上の階への立上り菅等がある可能性もあるので注意です。まれに壁の中を横にパイプが通ってる場合もあります。(ビスでパイプ類を傷つける可能性もゼロでは無いので、出来れば緊急時の対処法など調べておいても良いと思います。)

それと、すでに什器や手すり・鏡や棚・紙巻器やタオル掛けが付いてる場所には、部分的に合板だったりボードの裏に補強が入ってたりしますので、いきなり下穴を開けたりするのはやめた方が良いと思います。

写真1

●さて、前置きが長くなりましたが作業は簡単なの紹介します。

●まずは、取付る物の大きさや重量やビスの大きさなど考慮してボードアンカーの種類や特性は様々有りますので、ネットなど調べて必要なものを選定・調達しましょう。

●写真1は、私がよく使ってる2種類のタイプ。

左側のは、下穴要らずでねじ込むだけで非常に簡単で便利なのですが、比較的価格が高いです。(最近はこれをよく利用します)

右側のは、比較的安価ですが下穴が必要で少しだけ手間が掛かります、今回はこのタイプ(トグラーTB:摘要壁厚9~11mm/ドリル径8mm/ネジ径3.5~6mm/ネジ長さ32mm+取付物の厚み)で紹介してみようと思います

写真2

●写真2、さて今回、取り付ける物を何を使って紹介しようと手頃な物を探したのですが、うまい物が無く、引出しの中に露出型スイッチがあったのでこれで紹介したいと思います。

○取り付ける物の説明書がある物は読んでおいて下さい。

写真3

●写真3、まず取付するものをあてがい、一箇所えんぴつなどで印を付けて下さい。

○予め壁構造を把握していたり、壁の仕上げ材によって罫書いた印が見えづらい場合は、ここですぐにビスをねじ込んでも良いかもしれません。

写真4

●つぎに、印を付けた部分にビスをねじ込んでみましょう。

○下地が無ければ、抵抗がなくなって最終的には空まわりするので、感覚でわかると思います。

○空回りさせる為、逆に回しても簡単に抜けてこない場合があり、抜くのが面倒になりますので、小さい物や軽い物ならば、取付ける品物と一緒に仮もみしちゃって、さらに水平などもを出し、他のビスももんじゃってビス位置や下地の有無も確認して仮固定し、作業を省略しちゃっても良いでしょう。

写真5

●下地の有無が確認できたら、ビスを抜きます。

○下地がある部分にはボードアンカーは必要ないです

写真6

●一人で作業する場合、長いものや片手で支えずらい物は仮固定できない場合もあるので、一箇所目に下地がない場合まずはそこにボードアンカーの下穴を開けます。

○今回紹介してる、トグラーの場合下穴は8㍉ですが、写真では6㍉のドライバーで、グリグリと開けちゃってますが(2㍉広げるかんじで)、実際の作業の場合お使いのボードアンカー指定の径でしっかり開けて下さいね。

写真7

写真8

●穴を開けたら、トグラーの先を摘み穴にいれて行きます。

●入りづらい場合は軽く叩きこみます。

○壁を壊さないように注意です。

写真9

写真10

●写真9、トグラーを差し込んだ裏側の状態。

●中空壁の場合、このトグラー付属のピンで裏側を広げます。

○手で、差し込んで固い場合は軽く叩きこみましょう。

○壁を壊さないように注意です。

写真11

●壁の裏側、トグラーが広がりました。

写真12

●取付る品物を仮止めします。

写真13

●長い物や、片手で支えづらい物、ビス位置がいっぱいある物など、付ける物によって手順は違いますが、一箇所か二箇所でも確実にとまれば、そこで、水平や垂直を確認確認しながら、他のビス位置や下地の有無を調べることが、安全で正確に作業が出来ると思います。

○あとは仮止めした物を一旦外し、必要ヶ所にボードアンカーを取付し、品物を最終的に取付て下さい。

写真14

●取付後、簡単に外れないことを確認して下さい。

○作業は一度やれば簡単だと思いますが、基本的に石膏ボードに取り付けるのは軽量物に限ります。仮に脱落しても危険度が低い物、場所、他に支障が出ない事、用途など十分考慮してから行って下さい。

○取付する物によっては壁補強工事を行って下さい。

☆ご自身で工事を行う場合、各自の責任で作業を行って下さい。